引用元: 思い出に残る食事
http://www.2ch.net/
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99: 若き日の過ち 2000/03/13(月) 08:52
二年前の誕生日、主人に嘘をついて恋人ととある山荘にいました。
浮気のつもりが本気になり、彼と一緒に死ぬつもりだったのです。
奇しくも、恋人が私の誕生日のために料理を作りはじめた時、山荘の扉が開いて主人が現れました。
言ったのはただ一言。
「帰ろう。」
それだけ。
私を詰るでもなく、私の恋人を殴るでもなく。
それから三時間、車に揺られて自宅まで戻りました。
無言の車内でしたが、どんなにショックをうけていても、空腹にはなるものですね。
ぐーぐー私のお腹が鳴っているのが聞こえたのか主人は寂れた町に立ち寄り、ファーストフードのドライブスルーでハンバーガーとポテトフライを買ってくれました。
「食べなさい」とまたまた一言だけ。
普段はファーストフードなんて大嫌いな彼なのに。私はハンバーガーをかじりながら、何がおかしくて自分の誕生日に、車の中でファーストフードのハンバーガーを食べなきゃいけないんだと考え、泣けて泣けて仕方ありませんでした。
主人に謝ることが出来たのは、ハンバーガーを食べ終わってやっと一息ついた頃。一緒に死のうとまで心に決めていた彼とはそれ以来会うこともありませんでした。彼が作ってくれていたドイツ料理も、覚えているのは匂いだけです。
結局私は主人のもとに残り、十年経った今は何とか普通に
暮らしていますが、今でもあのハンバーガー・ショップ(チェーン
店)の看板を見かけると申し訳ない様な、切ない様な思いが胸一杯
に広がり、鼻の奥がつーんとして視界がぼやけてきてしまいます。
浮気のつもりが本気になり、彼と一緒に死ぬつもりだったのです。
奇しくも、恋人が私の誕生日のために料理を作りはじめた時、山荘の扉が開いて主人が現れました。
言ったのはただ一言。
「帰ろう。」
それだけ。
私を詰るでもなく、私の恋人を殴るでもなく。
それから三時間、車に揺られて自宅まで戻りました。
無言の車内でしたが、どんなにショックをうけていても、空腹にはなるものですね。
ぐーぐー私のお腹が鳴っているのが聞こえたのか主人は寂れた町に立ち寄り、ファーストフードのドライブスルーでハンバーガーとポテトフライを買ってくれました。
「食べなさい」とまたまた一言だけ。
普段はファーストフードなんて大嫌いな彼なのに。私はハンバーガーをかじりながら、何がおかしくて自分の誕生日に、車の中でファーストフードのハンバーガーを食べなきゃいけないんだと考え、泣けて泣けて仕方ありませんでした。
主人に謝ることが出来たのは、ハンバーガーを食べ終わってやっと一息ついた頃。一緒に死のうとまで心に決めていた彼とはそれ以来会うこともありませんでした。彼が作ってくれていたドイツ料理も、覚えているのは匂いだけです。
結局私は主人のもとに残り、十年経った今は何とか普通に
暮らしていますが、今でもあのハンバーガー・ショップ(チェーン
店)の看板を見かけると申し訳ない様な、切ない様な思いが胸一杯
に広がり、鼻の奥がつーんとして視界がぼやけてきてしまいます。
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